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講談社 | 伊坂 幸太郎 | 650円
面白かった。「善悪」の軸はひとまず忘れて、希代の怪物「犬養」という政治家の言動を楽しんだり、彼が引き起こした渦に大衆が巻き込まれる様子を観察する小説だと思った。
衆議院選挙が行われるこの時期に読んだのはただの偶然だったけれど、実にいまぴったりとくる話のようにおもう。ホラーな表現があるわけでもないのになぜだか怖い。流されてんじゃないの、だいじょうぶ?と問いたい。
ちょっと不完全燃焼な感じ。マンガとは大筋同じようだけど、かなり違う。
扇動され奔騰する集団行動とその源泉に対して、静動両極からアプローチする兄弟が描かれる。魔王とは大きな流れそのものか、それに立ち向かう力なのか。題材とストーリーは興味深いが何か軽い。作家の特徴だろうか。
小説を読みなれないボクでも楽しめました。「魔王」「呼吸」の二編からなる小説。物語を語るというより、不穏な雰囲気と覚悟のようなものを感じさせるような… 文庫では「呼吸」のラストが改稿されているらしい。
伊坂幸太郎は息抜きに読むことにしているので読み応えを期待するのは矛盾しているのだけど、物語のモチーフがおもしろそうだっただけにもっと深く対決して欲しかったなと思ってしまう。息抜きしたかっただけなのに。
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