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新潮社 | 夏目 漱石 | 540円
10年以上ぶりに読んだ。記憶では台風で和歌山の旅館に嫂と閉じ込められた場面がピークだったけど実際にはその後も延々と物語は続く。むしろ出来事は些細なことでしかなく、兄一郎の『こころ』の問題がメイン。
近代の自己が孤独な世界から抜け出るために、漱石は「一郎」の言葉を借りて、神の世界、絶対の世界、自他の無い世界へと進もうとするが、そうするほどにその世界は遠ざかる。行き場の無い近代人の低回が描かれる。
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